四種混合ワクチン:百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ

四種混合ワクチン(DPT-IPV)は、百日咳、ジフテリア・破傷風・ポリオに対するワクチンです。簡単にこの4つの感染症について紹介します。

百日咳

百日咳は百日咳菌(Bordetella pertussis)による感染症で、7~10日間の潜伏期間を経て、カタル症状(いわゆる風邪の症状。鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳など)で発症し、その後次第に咳が激しくなります。夜間の発作が多く、新生児・乳児期にかかると重症化しやすく、致命率も高い、恐ろしい病気です。百日咳は周期的に流行を繰り返し、今後の動向に注意が必要です。

ジフテリア

ジフテリアは(Corynebacterium diphtheriae)による感染症です。2~5日間の潜伏期間を経て、発熱、咽頭痛(鼻の奥が痛い)、嚥下痛(飲み込む時に痛い)などで発症します。鼻ジフテリア、扁桃・咽頭ジフテリア、喉頭ジフテリアなどのタイプがあります。喉頭ジフテリアの場合、呼吸困難になり、気道閉塞で死に至ることもあります。幸い、国内では見かけることが少なくなりましたが、アジアでは流行報告があり、海外旅行者、海外在住者の感染症として注意が必要です。

破傷風

破傷風は(Clostridium tetani)が産生するテタノスパスミンという神経毒素によって発症する感染症です。3~21日間の潜伏期間を経て、開口障害、嚥下困難等の症状が出ます。重篤な場合は全身の筋肉が緊張し、海老ぞりになってしまうこともあります。(後弓反張といいます。)破傷風菌は土壌中に芽胞という殻にこもったような状態で存在します。けがをした際に傷口に土がついて、一緒に破傷風菌の芽胞が入り込むと、傷口で芽胞が発芽、増殖し破傷風毒素(テタノスパスミン)を産生するようになり、発症します。破傷風菌は土壌に存在するため、洪水や津波などの災害時に感染リスクが高くなります。

ポリオ(急性灰白髄炎)

ポリオは小児での発症が多かったので「小児まひ」と呼ばれることが多いですが、こどもに限った病気ではありません。ポリオウイルスは感染者の糞尿から感染し、人の口から入り、咽頭や腸管で増殖します。感染しても、感染者の約95%は不顕性感染(感染はしているが病気が発症しない。)で、約5%が発熱、嘔吐、項部硬直(うなじが固くなる)、残りのわずか1~2%が髄膜炎になります。さらにわずかに0.1%程ですが、最も恐ろしいのは足または手に麻痺が残る麻痺型です。